犬山市消防署員による不祥事について

ページ番号1010288  更新日 令和6年1月16日 印刷 

犬山市消防署員による賭博行為について

1.事件の概要
令和5年12月31日(日曜日)と令和6年1月8日(月・祝)に、消防署の事務室内で、署員6名(30代主査補2名・20代主査補1名・20代係員3名、以下「該当職員」という。)が、各個人が所有するスマートフォンを使用してスマートフォンアプリ「大富豪Online」というゲームを行い、職員同士で勝敗の順位に応じた掛け金を設定した賭博行為があり、2日間合計で計3,200円の授受があったものです。

2.調査等の経過 

月日 概要
令和6年1月10日(水曜日) ・報道記者から消防本部に対し、「「大晦日から元旦にかけて、消防署員が金銭を賭けてトランプゲームを行っていた」という情報があるが、事実かどうか」との電話が入る
1月10日(水曜日) ・通報のあった日時に勤務していた署員に対し、消防本部及び消防署の管理職による賭博行為の有無についての聞き取り調査を開始
1月11日(木曜日) ・内部調査において該当の全職員から賭博行為の事実を認める発言を確認
・消防長から市長に対して1月10日以降の状況を報告
・消防本部及び消防署の管理職による賭博行為の有無についての聞き取り調査の対象を全消防署員に拡大
※調査の結果、該当職員以外に賭博行為の事実を認める者は無し
・市長、副市長、消防長のほか、消防部局・人事部局・広報部局の協議により、本件関係職員に対する弁護士による聞き取り調査の実施を決定
 
1月12日(金曜日) ・内部調査結果の取りまとめ
1月13日(土曜日) ・賭博行為に関して職員3名への弁護士による参考人事情聴取を実施
1月14日(日曜日) ・賭博行為に関係する職員1名への弁護士による参考人事情聴取、該当職員6名への対象者事情聴取を実施


3.調査・聴取による事実関係
・令和5年12月31日(日曜日)午後3時頃から、消防署事務室内において、5名の署員によりスマートフォンアプリ「大富豪Online」というトランプゲームが始まった。
・初期の段階で金を賭けるという話は出ていなかったが、途中から各ゲームについて「1位 200円、2位 100円、3位 0円、4位 -100円、5位 -200円」の金額を設定することとなり、午後4時ごろまで金を賭けて大富豪を行った。
・夕食後の午後7時頃から、上記5名が同じ場所に集まり、同じレートで金を賭けて大富豪に興じ、中断を挟みながら午後8時30分ごろ再開し、再開後は上記5名のうち1名と、新たな署員1名が入れ替わるなど、計6名が代わる代わる大富豪に興じ、午後11時頃に終了した。
・翌朝計6名の間で計2,300円の精算を現金又はQRコード決済型電子マネーで行った。
・令和6年1月8日(月・祝)午後6時頃から、上記署員6名のうち5名(1名は休み)が、従前同様の掛け金レートで同ゲームを実施した。
・うち2名の者が業務をする必要があったため15分で終了し、5名の間で計900円の精算を現金で行った。

4.今後の対応
・上記調査より該当職員6名による行為を「賭博行為」として認定し、刑事訴訟法第239条2項に基づく刑事告発の準備を進めており、準備が整い次第、直ちに告発状を提出します。
・管理監督職員を含む本件に係る職員の懲戒処分は、犬山市職員の懲戒処分の基準及び人事院の標準例などに鑑みて、適切な時期を速やかに判断し、実施します。

5.事件の原因・課題と対応
(1)職員の公務員倫理に関する課題
市民の信頼を基とすべき立場の地方公務員が、「勤務中に」、「職場で」、「複数人で」、犯罪に該当する行為を行ったという側面は、決して軽視できるものではありません。
さらに、自らの行為が犬山市消防署全体、ひいては犬山市が批判を受けるであろう可能性も考えていないことは極めて認識が甘く、信用失墜の原因を作出したと言わざるを得ません。
これまでも、公務員として法令遵守に関する通知などにより服務規律の確保等に取り組んでまいりましたが、従来、消防職については公務員倫理研修を実施していなかったことから、消防職員においても研修の受講機会を設け、公務員として必要な倫理観を身に付けさせて醸成を図り、不祥事の根絶を行います。

(2)内部統制に関する課題
本事件では、少なくとも令和5年12月31日~令和6年1月1日の時点で、該当職員らの賭博行為を認識していた職員がおり、そのうち、該当職員に対し、軽い注意程度はした者もいたが、それ以上に本件を大きな問題と捉えて行動をした者はいませんでした。
本件が賭博行為として犯罪に当たり得ることは容易に理解できるところであり、このような事実を知った場合には、まずは署長含む上司に相談、報告するべきであるところ、本件組織内の第三者はいずれもこのような行動を取っておらず、外部の第三者からの情報提供に基づき調査を開始しました。
賭博行為を知ったうえで特段の行動を取らなかったことは、認識が極めて甘く、組織のガバナンスとしての大きな問題があると認識しています。
こうした問題に対応する上でも、組織内の問題が発生した場合にすぐに組織が把握できるような、透明性のある組織にするため、「組織的な報告・連絡・相談体制を再度構築」するほか、「内部通報制度の周知」、上司の管理体制が行き届くよう「署内の現在の事務室の配席や各部屋の使用方法を見直し」、「勤務時間中のスマートフォンの利用規制の検討」などに取り組んでまいります。

市長(原 欣伸)コメント

市民の皆様、本当に申し訳ございません。
被災され大変な思いをされている時にこのような報告をしなければならず、被災者の皆様、本当に申し訳ございません。
能登半島にて不眠不休で活動されている全国の緊急消防援助隊の皆様、本当に申し訳ございません。心より深くお詫び申し上げます。
市民の皆様の安心安全を司る消防署員による、賭博という信用失墜行為は許されることではありません。
まずは、二度と起こさないよう再発防止に取り込むこと。消防組織としてガバナンスを立て直すこと。そして信用を取り戻すことに全力を尽くしていきます。
改めて市民の皆様の安心安全に正面から向きあってまいります。
 

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