史跡 東之宮古墳
ページ番号1003511 更新日 令和5年7月28日 印刷
夜間の見学について
東之宮古墳には道中、古墳周辺ともに照明は設置されていません。急斜面や足元が悪い場所もありますので、見学の際は十分ご注意ください。
史跡 東之宮古墳(ひがしのみやこふん)
史跡 東之宮古墳は、白山平山(標高143メートル)の山頂にある全長約72メートルの愛知県下で最古級の前方後方墳です。前方部は土取りにより一部破壊されていますが、前方後方形が良好に残存し、特に古墳の北側はかつての形状を留めています。昭和48年(西暦1973年)の盗掘を契機に発掘調査が行われ、竪穴式石槨や豊富な副葬品が出土しています。現在、東之宮古墳の前方には「東之宮社」が鎮座しています。
この東之宮古墳を恒久的に保存し、適切な維持管理・幅広い活用を行うために史跡整備を実施し、令和3年3月に完了しました。
項目 | 内容 |
---|---|
古墳がつくられた年代 | 3世紀後半~4世紀初頭 |
古墳の形 | 前方後方墳 |
古墳の大きさ |
全長 72m 前方部長 24m 前方部幅 43m 前方部高 7m 後方部長 48m 後方部幅 49m 後方部高 9m |
古墳のつくり | 後方部は2段築成 全体を葺石(ふきいし)が葺かれていた |
埋葬施設 | 竪穴式石槨(たてあなしきせっかく) |
副葬品 |
銅鏡 11面(三角縁神獣鏡、人物禽獣文鏡など) 石製品 7点(合子、石釧、鍬形石、車輪石) 玉類 141点(ヒスイ製勾玉、管玉) 鉄製品 58点(鉄刀、鉄斧、針筒、鉄鏃など) |
東之宮古墳の見どころ紹介
1700年以上残る古墳
東之宮古墳はつくられてから1700年以上経過していますが、激しい雨や地震などによる影響で崩れた場所がなく、非常によい状態で現在まで残っています。
岩山を削って盛土でつくった古墳
東之宮古墳つくられた白山平山は木曽川でみられるチャートでできた岩山です。東之宮古墳はこの岩山を平らに削り、平地をつくり、そのうえに盛土でつくりあげられています。古墳を構築する土は山のふもとから運ばれたと考えられます。
素晴らしい副葬品
東之宮古墳から三角縁神獣鏡をはじめとする銅鏡や良質で豊富な石製品、数多くの鉄製品などが出土していて、国の重要文化財に指定されています。(京都国立博物館が所蔵)
これらは同じ時期の中心地域の畿内の大型古墳にも見劣りしないもので、東日本の前期古墳の中でも飛びぬけています。
古墳の北側にある解説板では、原寸大の鏡の写真を見ることができます。
※青塚古墳ガイダンス施設では、銅鏡のレプリカを展示しています。
冬至の日の出
1年で一番昼の時間が短い「冬至」には、東之宮古墳の中心軸から太陽が昇ります。
年に1度の天体ショーが楽しめます。
東之宮古墳たび
スマートフォン用アプリ「東之宮古墳たび」をつかって東之宮古墳の学習ができます。
現地に設置してあるQRコードを「東之宮古墳たび」の「現地コンテンツ(AR)」のメニューで読み込みと、現地でしか見られない特別な情報を見ることができます。
古墳からみられる素晴らしい景色
古墳は標高140mにあり、素晴らしい景色が楽しめます。
このほかにも、見どころがいっぱいです!!
これまで実施した発掘調査について
昭和48年(西暦1973年)の盗掘を契機に実施した緊急調査では、竪穴式石槨及びその内部から三角縁神獣鏡をはじめとする副葬品が出土しました。平成17年(西暦2005年)から範囲確認・測量調査を実施しました。調査の結果、東之宮古墳はもともとあった山を平らに削り、その上に土を盛って造られたものである可能性が高くなりました。盛土は、いくらか山の麓から運んできたものと考えられます。
また、現在は古墳の表土は土で覆われていますが、範囲確認・測量調査の結果から、造られた当時は石で覆われていたことがわかりました。この石のことを「葺石」と言います。
葺石は、白山平で採れる「チャート」と呼ばれる赤い石がほどんどですが、他に丸い川原石も使われています。これは木曽川から運んだものではないかと考えられています。
平成24年(西暦2012年)に埋葬施設の再調査を行い、40年ぶりに竪穴式石槨がその姿を表しました。
現在は、保存のため埋め戻されています。
竪穴式石槨
内部の壁は小さな礫を積み重ねており、その表面は「ベンガラ」という赤い塗料で塗られています。
天井は7枚の扁平な板石で塞がれており、その上を丁寧に粘土で覆っています。
報告書情報
犬山市では、東之宮古墳の発掘・範囲確認・測量調査の結果をまとめた報告書を販売しております。
・史跡東之宮古墳・・・・・・・・・・・・8,500円
・史跡東之宮古墳範囲確認調査報告書・・・1,500円
・史跡東之宮古墳調査報告書・・・・・・・1,500円
販売場所など、詳細は下記内部リンクをご覧ください。
東之宮古墳パンフレット
東之宮古墳散策マップ
東之宮古墳周辺の文化遺産や見所スポット、ビューポイントや2つの散策モデルコース「東之宮古墳コース」「神輿巡幸コース」を掲載した東之宮古墳散策マップを作成しました。
東之宮古墳見学への注意点
- 古墳は昔の人のお墓です。古墳を荒らしたりしないでください。
- 古墳周辺は神社地です。神社地では騒いだり、社に勝手に進入しないでください。
- 神社地はペットの進入禁止です。
- 自転車などの車両は進入禁止です。
- 発生したゴミは必ず、自ら持ち帰ってください。
- 古墳周辺は飛騨木曽川国定公園に指定されていますので、植物の持ち込みや持ち出しはご遠慮ください。
- 古墳周辺でのたばこや火気の使用は山火事の恐れがありますので使用しないでださい。
- 団体での見学やイベントを計画される場合は、必ず犬山市役所 歴史まちづくり課へご連絡ください。
- 通行する際に、周辺住民に迷惑をかけないようにしてください。
ルールを守り、ご見学ください。
東之宮古墳
アクセス
名鉄「犬山遊園駅」より徒歩15分
名鉄「犬山駅」より徒歩25分
駐車場
成田山側入口付近 駐車場2台
※駐車場が少ないため、できるだけ公共交通機関をご利用ください。
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このページに関するお問い合わせ
教育部 歴史まちづくり課 埋文・記念物担当
電話:0568-44-0354 犬山市役所 本庁舎3階