尾張冨士の石上げ祭

ページ番号1006630  更新日 令和5年8月4日 印刷 

石上げ祭について

 「石上げ祭(いしあげまつり)」とは、犬山市の池野地区にある尾張冨士(おわりふじ)で毎年8月に行われている祭礼で、愛知県の無形民俗文化財に指定されています。

 その由来として、江戸時代の天保年間に大宮浅間神社の祭神である木花開耶姫(このはなさくやひめ)が、近くの村人の夢に現れ、隣の本宮山よりも尾張冨士の方が低いことを嘆き、山頂に石を積み上げたならば願いをかなえると言ったという「背比べ伝説」が伝えられています。

 石上げ祭が始まった正確な年代はわかっていませんが、当時の記録や新聞から、明治時代には現在に近い形で行事が行われており、近隣から何千、何万もの人が石上げ祭に集まっていたことがわかっています。

 石上げ祭は、主に「石上げ」と「火振り」から構成されています。

 早朝から夕方にかけて、大勢の人が尾張冨士山中の参道を登り、石を担いで山頂の奥宮を目指します。なかでも、「○○点吊り」と称される大石は、リンギと呼ばれる運搬具を使って、大人数で運びます。石を上げる人の中には、石上げ唄を歌いながら登る人もいます。山中には先人たちが奉納した石が数多く残されており、中には数トンにも及ぶ巨石もあります。

 日が暮れると、花火を合図に火振りが始まります。山中の三か所に分かれて、火のついた1mほどの松明を振り回しながら、麓の広場に向けて参道を下り、最後に広場で焚かれた大篝火に松明を投じます。

 

石上げ

火振り

石上げ祭に関する動画を公開しています

 石上げ祭の総合調査の一環として、祭礼を後世まで伝えるための記録映像を制作するとともに、過去に8ミリビデオによって撮影された映像のデジタル化を実施しました。

 これらの映像を広く一般に公開するため、犬山市公式YouTube「ONE CHAN」で動画を公開しています。

 映像を見て、石上げ祭について学んでみませんか。

石上祭調査に伴う資料を公開します

犬山市教育委員会は、平成28年から令和元年にかけて、石上げ祭の総合調査を行いました。調査の過程で祭礼の記録映像を作成したほか、古写真などの画像資料を収集しました。これらの資料は市教育委員会で記録媒体により保管しており、一般にも公開しています。

資料の公開は、希望者に対して市の所有する機器を用いて閲覧していただくかたちで行います。閲覧を希望する方は、事前に歴史まちづくり課までお問い合わせいただき、閲覧日の予約を行ってください。

公開に関する詳細は下記をご覧ください。

  1. 公開場所 犬山市役所歴史まちづくり課(本庁舎3階)
  2. 公開方法 市所有の機器によるデータ閲覧
  3. 公開する資料 下記表1・2のとおり
  4. 公開に伴う注意点 

  ・職員立会いの下、資料の公開を行います
  ・記録媒体の貸し出しは行いません 
  ・資料データの提供は一部を除き行いません

   5.公開に関するお問い合わせ先 犬山市教育委員会歴史まちづくり課(市庁舎3階) 

  ・電話:0568-44-0354
  ・ファクス:0568-44-0372
  ・Eメール:070700@city.inuyama.lg.jp

『尾張冨士の石上げ祭調査報告書』 <完売>

調査報告書表紙

 市教育委員会は、石上げ祭の総合調査を3か年にわたって行いました。

 その調査成果をまとめた『尾張冨士の石上げ祭調査報告書』(完売)は、犬山市立図書館(本館・楽田ふれあい図書館)で閲覧できます。

 調査報告書を読んで、石上げ祭について学んでみませんか。

  1. 書籍名  尾張冨士の石上げ祭調査報告書
  2. ページ数 220ページ(内16ページカラーグラビア)

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このページに関するお問い合わせ

教育部 歴史まちづくり課 伝統文化・建造物担当
電話:0568-44-0354 犬山市役所 本庁舎3階