犬山祭の車山行事(ユネスコ無形文化遺産・国指定重要無形民俗文化財)
ページ番号1001066 更新日 令和2年4月11日 印刷
愛知県では山車と総称される祭車が、各地の祭礼に登場します。特に尾張地方では、江戸時代に名古屋城下で行われた祭礼の影響を受けながら、それぞれの土地で山車が独自に発達しました。尾張地方の北端に位置する犬山では、春に行われる犬山祭に車山(ヤマ)と呼ばれる13輌の山車が曳き出されます。
犬山祭
華やかな車山(ヤマ)が古い町並みを巡行することで有名な犬山祭は、針綱神社の祭礼として寛永12年(1635)に始まったと伝えられています。祭りに参加する町内は、犬山城下の針綱神社の氏子域からで、現在は13町内から出される車山のほか、3町内から練り物が出され、計16町内が参加しています。13輌の車山は、昭和39年に愛知県有形民俗文化財に指定されました。犬山祭の車山行事は、平成18年に国の重要無形民俗文化財に指定され、平成28年に全国33件の「山・鉾・屋台行事」の一つとしてユネスコ無形文化遺産に登録されています。
車山
犬山祭に登場する車山13輌のうち、船型である1輌を除く12輌の車山は、犬山で発達した形態で、犬山型と呼ばれています。三層の構造で、上から上山、中山、下山と言います。上山はからくり人形の舞台で、人形の操作を行う中山からの吹き抜けになっています。下山では若衆や子どもたちが囃子を演奏します。13輌の車山すべてが、演目を異にした精巧なからくり人形を載せていることは、犬山祭の大きな特色の一つです。
練り物
犬山祭は、今でこそ車山を中心とした祭礼になっていますが、祭りが始められた当初は、練り物とよばれる趣向をこらした作り物や仮装などの行列が祭礼を賑わしていました。その伝統を3町内が現在まで引き継いでいます。犬山祭は当初の練り物を一部に残しながら、パフォーマンス主体の練り物の祭りから、次第に造形物主体の車山の祭りへと発展してきたのです。
春の寒さが和らぎ、桜のつぼみがふくらむ頃になると、犬山城下には祭り囃子の練習の音が流れはじめ、町は犬山祭を迎える空気に包まれます。毎年、4月第1土曜日・日曜日に開催される犬山祭にぜひお出かけください。
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