圓明寺のシダレザクラ（3月21日）

　城下町の圓明寺（えんみょうじ）でシダレザクラが見ごろとなりました。
　ちょうどお彼岸の時期に咲くこのシダレザクラは、樹高8.7メートル、幹周りは221センチ、樹齢300年を超えると推定され、威風堂々たる姿の中に優美さを兼ね備えています。2012年にこの木を調査した犬山市エコアップリーダー巨樹調査グループによると「犬山随一のシダレザクラ」。木の下から見上げるとまるで空から花のシャワーが降ってくるようです。
　毎年この時期には、わざわざ遠方から訪れる人も多く、早朝山門が開いたときから近所の人や写真愛好家、観光客などが感嘆の声を上げています。満開の時期には時々刻々と移り行く花の表情をとらえようと一日かけて撮影するカメラマンもいるほど。
　付近は寺が多く集まる寺内町（じないちょう）の一角。圓明寺の本堂、僧寮、庫裏、山門、鐘楼は国登録有形文化財にも指定されています。庫裏の屋根はむくり屋根という緩やかな丸いカーブを描くめずらしい意匠。山門脇のツバキも鮮やかな花を咲かせていました。