入鹿池で発生した自衛隊機墜落事故について

ページ番号1012081  更新日 令和7年5月28日 印刷 

 令和7年5月14日(水曜日)午後3時頃、犬山市内の入鹿池で航空自衛隊新田原基地所属の自衛隊機(T-4練習機1機)の墜落事故が発生しました。

5月28日 入鹿用水土地改良区による田植え用水の配水について

 入鹿用水土地改良区より、令和7年度の田植え用水の配水を予定どおり実施する旨について、別紙のとおり連絡がありました。

5月27日 市長メッセージ

 市民のみなさんには、5月14日(水曜日)に発生した航空自衛隊機墜落事故に関しまして、事故発生直後から、ご心配をおかけし、また、乗員お二人の捜索救難活動にご理解とご協力をいただきありがとうございます。
 そんな中、5月22日(木曜日)、無事救出の願いも叶わず、防衛省より乗員お二人の死亡の確認が発表されました。この発表、この事実には、胸を締め付けられる思いであり、言葉になりませんが、ただお二人が見つかったこと、ご家族のもとに戻ることができたことはよかったです。
 また、緊急事態に陥った状況でのお二人の行動は、国民の安全と被害を最小限にするための判断だったのではないかと思われます。その判断には、感謝と敬意しかありません。
 今はただ、お二人のご冥福をお祈りし、ご家族のみなさまに衷心よりお悔やみ申し上げます。
 今回の発表の後、市民のみなさんからも「お二人が見つかってよかったですね」とお声をかけていただけます。乗員お二人を思う、市民のみなさんのやさしい気持ちを嬉しく感じています。


 さて、5月21日(水曜日)の中日新聞に「何かあれば入鹿池に」との見出しで、私たち犬山市民の不安をあおるコメントが掲載されました。
 飛行中にトラブルが発生した場合に、不時着する場所を予め入鹿池に定めているかのような内容でした。もしこれが防衛省内での周知の事実であるならば、その事実は犬山市にも共有がなされていて、その上で、国とともに万が一に備えた安全対策の協議を重ね、対策をとっていかなければなりません。しかし、犬山市はそのような事実は承知していません。
 今回の記事の内容については、直ちに防衛省に確認しました。防衛省の回答としては「そんな事実はない。飛行中、もしトラブルが発生した場合には、緊急対応手順が定めており、まずは飛行場に戻ること」とのことでした。今回の場合は、小牧基地に戻ることとなります。戻ることができないとなれば、不時着をしなければならなくなります。不時着をするにあたっても、入鹿池を含め事前に特定の場所を定めるルールや指導もされていませんでした。不時着は、「パイロットができる限り被害が及ばない場所を考えて、パイロットの判断で行う」とのことでした。
 つまり、今回の墜落事故は乗員のお二人が判断し、臨機応変に対応されたのです。それが真相です。


 入鹿池では、今も捜索が続けられており、犬山市は、お亡くなりになられた乗員のお二人や、ご家族に心を寄せるべきとの想いに変わりはありません。
 したがいまして、現在のところ、防衛省などへの正式な申入れは行っておりません。
 その姿勢を変えることも考えていません。
 犬山市としては、今後の状況を踏まえて、適切な時期に申入れを行っていきます。
 何より、入鹿池の水でお米を作っている農業従事者のみなさん、貸しボート業や、入鹿池堤防にある飲食店のみなさん、明治村、周辺地域にお住いのみなさん、そしてすべての市民のみなさんに安心安全がお届けできるよう努力を重ねて、少しでも早くいつもの生活に戻れるよう最善を尽くしていきます。


 引き続きご理解とご協力をお願い申し上げます。


  令和7年5月27日
 

令和7年5月15日 防衛大臣政務官との面談

令和7年5月15日、金子防衛大臣政務官が犬山市を訪れ、事故について市長と面談を行いました。

面談時に市長から政務官に伝えた内容は次のとおりです。

 

金子防衛大臣政務官をはじめ、皆さんには、入鹿池の現場確認、調査、その後に犬山市において状況のご説明をいただきました。
わざわざお出かけいただいたことに感謝申し上げます。
ただ、犬山市の入鹿池で、自衛隊航空機の事故が起きたことは本当に遺憾であります。
その中で、どうして入鹿池だったのか。
隊員の方は脱出という選択肢はなかったのか。
と、お2人の行動に思いを寄せると、なんだか様々考えさせられます。
ですから、まず私たち犬山市そして犬山消防として、お2人に思いを寄せながら、捜索救出に皆さんと一緒に全力を上げさせていただきます。
最善を尽くさせていただきます。
その後に、防衛省、自衛隊の皆さんには様々申し入れをさせていただきます。
この後、確認をさせていただきたいと思いますので、引き続き状況確認をさせていただきます。

面談後に行われた市長への囲み取材

金子防衛大臣政務官との面談後、記者から面談内容について確認する囲み取材が実施されました。

囲み取材の内容は次のとおりです。

Q1 防衛大臣政務官とはどういった話し合いがなされたのか。

金子防衛大臣政務官には、次の5点について確認をお願いしました。
まず1点目は、この捜索の安否確認、救出が終わった後に行われる機体の引き上げ等の対応と行動内容の確認、またどのような時間軸で進んでいきますかという投げかけを行いました。
その点については、まだ、今のところはお答えをすることはできません。全力を尽くしていますというお答えでした。
2点目が、今、まさにこれから、6月1日から入鹿池の水を使用して、田植えが我々の犬山でもスタートいたします。このため、水の安全の保障と、そして万が一被害が出た場合の金銭的な補償について確認をさせていただきました。
その点については、誠心誠意向き合っていくというお答えをいただきました。
そして3点目が、我々にとって大切な地域資源の入鹿池についてです。
入鹿池は世界かんがい施設遺産であります。
その入鹿池の環境の回復と、保全、維持についてのお願いと確認をしました。
その点についても、全力で取り組んでいくというお答えでありました。
そして4点目が、そうした今申し上げた色々な状況、対応していかなければならないことがたくさんあります。
私たち犬山市の役割は何かと言ったら、市民、犬山の皆さんの安心安全をお届けすることでありますので、これからいよいよ農業が始まるであろう入鹿用水土地改良区の皆さん、農業従事者の皆さん、貸しボートの皆さんにも本当にご協力をいただきました。
明治村の皆さんにも、お休みいただいて、今日から捜索本部の設置にご協力をいただいています。
市民の皆さんには色々な不安や心配がおありになると思いますので、それに対して市主導で説明会を開催したいという思いをお伝えし、その対応の確認を4点目にしました。
しっかり向き合っていくというお答えでありました。
そして5点目最後でありますが、原因究明とそして、これからの安全対策の早期対応のお願いを申し上げました。
ボイスレコーダー、フライトレコーダーの搭載がされてなかったので、原因究明までには、どれくらいかかるのかということと、原因を究明することができるのかという確認をさせていただきました。それも今後の調査の行方次第ということでありましたが、全力を尽くしていくというお答えをいただきました。
以上5点について、確認をしながら、申し入れをしたところであります。

 

Q2 市主導の説明会は、どういった方達が対象になるのか。

対象は、まだこれから団体にお話をしなければならないのですが、入鹿用水土地改良区の皆さん及び農業従事者の方たち、そして、貸しボート業の皆さんも飲食業をやっていただいています。いつから営業が再開できるのか心配されていることと思います。
さらには明治村も、今後どうなっていくのかということも思われると思いますので、その3者を想定をしています。

 

Q3 説明会の時期や場所は、まだ未定か。

6月1日よりも前には1度開催をしたいという思いはお伝えしました。

 

Q4 最後に、今回文書による自衛隊への申し入れは行うのか。
 
やります。ですがまずは、冒頭にも申し上げた通り、今は隊員お2人の隊員の皆さんに、思いをしっかり寄せて犬山市消防、犬山市として、捜索等救出に全力を尽くして、その後に申し入れをしていきたいと思っています。
まずは捜索等救出に最善を尽くします。

 

Q5 今日申し入れを行うということにはならないということか。

今日申し入れを行うことにはならないということです。
申し入れについては、お2人の安否確認ができた後、動き出します。
それまでは、消防とともに捜索等救出に全力を尽くしていきます。


 
Q6 犬山市の入鹿池でこのような事故が起きたことについて、市長はどんなふうに受けとめているか。

それも先ほど金子防衛大臣政務官から説明をいただいた後に、お話をさせていただきました。
誠に犬山市入鹿池で自衛隊の航空機の事故が起きたことは大変遺憾です。
ただ、どうして事故が起きた場所が入鹿池だったのか。
よくお話を伺うと、隊員が一番に起こさなければならない行動は脱出だとお聞きします。
今回のお2人の隊員は脱出せずして、事故に遭われました。
そのお2人の隊員がどんな思いでいたのか。
思いを寄せると、様々考えさせられますので、まずは繰り返しになりますが、お2人に寄り添いながら、犬山市、犬山市消防として、自衛隊、警察の皆さんと協力し連携を深めながら、捜索や救出作業に全力を尽くしたいと思ってます。

 

Q7 これから田植えの時期になるが、近隣の農家の方からどのような声が上がっているのか、市に届いている声があれば、教えていただけないか。

不安の声が多く届けられていると認識をしています。
状況も、防衛省の皆さんにお伝えをしたところであり、防衛大臣からも農業従事者にしっかり向き合う対応をするように承るというお答えをいただきましたので、しっかり向き合って対応いただけることと思ってます。
防衛省の皆さんには、農業従事者に丁寧な説明をしていただきたいというふうに思っています。

 

Q8 市からの5点の申し入れについて、答えられたのは政務官か。

審議官がお答えになりました。
金子防衛大臣政務官は最後に審議官に目を向けて、徹底して対応していく、しっかり対応をさせていただくということを伝えていって欲しいということを最後の締めの言葉でいただきました。

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このページに関するお問い合わせ

市民部 防災交通課
電話:0568-44-0346 犬山市役所 本庁舎3階